編集長
伊集院の光の一言
借りっぱなしの話
「借りたら返すんは人の道やろが、そんのもん小学生でも知っとることやんけ!」悪徳金融の取り立ての言葉を引用するまでもなく「借りたものは返す」当たり前のことだ。が、結局返していないものがある。
友人の森山君に借りっぱなしのエッチなビデオ。
借りたのは今から20年前の高校生時代のこと(「高校生はそういうビデオを見てはいけないんじゃないのか?」と言われてところで時効だろう)。借りた直後に学校に行かなくなり、なし崩しに中途退学してしまったので返すタイミングを失ってしまった。
まして今更35歳になった森山君の家を訪ねて(覚えていないから「バラ色の珍生」並の捜索も必要だし)「返すの遅れてゴメンね」と言って手渡ししたところでどうしようもないだろう。
しかも内容は高校生当時には有り難かったが、すっかり過激になった今のアダルトビデオからしてら屁みたいな作品(女優さんのかなり不細工)。おそらく年齢から言って女房子供もいるであろう彼も困るはずだ。
と言っても、これは森山君のものだから捨てるわけにも行かない。
今も実家の僕の部屋にある。
もし森山君が読んでいたら連絡してもらいたい。
それから10年前に節丸さんから借りて借りっぱなしのハンディカム。
しつこく催促されているうちに返せば良かったのだが、つい持っていくのを忘れたり、面倒くさがっているうちに催促がなくなり、せっかく静まったのにそれを蒸し返すのもなんだからとだんまりを決め込んでいるうちに、技術大国日本のナンバーワン企業ソニーの急速な技術革新が起こり、今更2キロもある8ミリビデオカセットのハンディカムを返しても嫌がらせ以外の何者でもない。
とはいっても、これは節丸さんのものだから捨てるわけにも行かない。今も手元にある。
もし節丸さんが読んでいたら連絡してもらいたい。
それから、柳沢君から借りた「おさかな天国」のCD。これはまだ1年が経ったか絶たないかの比較的新しいものだが、、、いらないでしょ。おそらく。
(以上、全文815文字÷テーマ「借りっぱなし」6文字、135倍返しでお送りしました。)