編集長
伊集院光の一言
「キングサイズ」とは何だ!?さすがに客商売「デブ服」とはいいづらいだろうが、言うに事欠いて「キング」って?俺は王様か。「キングサイズコーナーのご試着はお断りさせていただいております」なんて張り紙まである始末。ものすごく丁寧に罵詈雑言を浴びせられている気分だ。
と言うわけで、今回はキングサイズ、いわゆる馬鹿でかい洋服の話。大体誰が最初に服のサイズをL、M、Sの三つにしたのだろう。そりゃあ最初は三種類のサイズから作り始めたんだろうけど、後にバリエーションが増えることをまったく考えてないネーミングだ。そのおかげでLの上はLL、LLL、とLを重ねて行きタグが長くなるばかり。今現在僕の着ているものにいたっては6Lだの書いてある。しかもこのL以上の表記と言うのがあいまいで、LL、XL、2X、と同じ大きさの服にいろんな表示がしてある。6Lともなればもはや適当でメーカーが違うとぜんぜん大きさが違う。そもそも同じLでも2、3センチは違うのだから、その誤差が6個も重なれば20センチ近く違う勘定になる。ましてや前述のとおり「試着お断り」なんていったらもうギャンブルだ。
大体僕ほどのでかさになると自分の大きさと言うものがうまくつかめていないのだ。洋服屋のハンガーにかかっているのを見て「いくらなんでもこれはでかすぎるだろう。モンゴルにもっていったら小さめのパオが出来るぜ」と思ったTシャツが着てみたらピチピチというケースだってあるんだ!何がビックリマークつきで「あるんだ!」なのか今の自分のテンションが意味不明だが、もっとデブ心のわかるものにでかいサイズの服を作って欲しい。
ただし、体がでかいことでファッションに関して得することもある。いわゆるレア物が手に入り易いという点だ。知り合いのLサイズ専門店のオヤジから「リーバイスの何たらとかいうビンテージのジーンズが手に入った」という電話があった。それはとても貴重なもので、しかもかなり程度が良く大変な掘り出し物らしい。ようはいくら人気があって争奪戦になっていてもそれは30インチ前後の商品の話、僕の履く48インチともなると需要と供給のバランスが大きく崩れていて余ることがあるのだ。ちょっと前のエアージョーダンの時もそうだった。
まとめて輸入したもののさすがに32センチは売れないらしく、26センチに常軌を逸したプレミアムがつく中、僕は定価で買った。
これを読んだおしゃれな方々は「よし!今すぐ太ろう!」と思っているに違いないが、やめておいたほうがいい。フリーサイズのTシャツすべてがめちゃくちゃ不自由な暮らしがどれだけつらいか、、、。
(以上、全文1,083文字÷テーマ「キングサイズ」6文字、180倍返しでお送りしました。)
おまけ
新聞によると、かのユニクロがキングサイズ、いわゆるデブターゲットの分野に進出するとの噂。ぜひCMにモデルにファッションアドバイザーに起用して欲しい。ちなみに最初のアドバイスとしては「冬じゃなくって夏にはじめろ。稼ぎ時だ」
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