ラヴクラフト全集3東京創元社
H・P・ラヴクラフト 大瀧啓裕訳
THE SHADOW OUT OF TIME AND OTHER STORIES
by Howard Phillips Lovecraft(1890-1937)
初版発行1984年3月30日訳・大瀧啓裕
訳:大瀧啓祐/カバー:ヴァージル・フィンレイ
〈創元推理文庫F523-03〉
二十世紀最後の怪奇小説作家H・P・ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集――本巻には、アーカムやアヴドゥル・アルハザードが初めて言及される初期の作品や、ロバート・ブロックに捧げられた作者最後の作品をはじめ、ラヴクラフト宇宙観の総決算ともいうべき、時空を超えた存在〈大いなる種族〉を描く『時間からの影』など全八編を収録。
幼い頃から天文学に興味をもちつづけたラヴクラフトは、広大な宇宙においては人類の存在など儚《はかな》いという根本認識のもとに、死後オーガスト・ダーレスによりクトゥルー神話としてまとめられてゆく一連の小説群を執筆した。本巻には、時空を超えて存在する超知性体〈大いなる種族〉の姿を描く、まさにラヴクラフト宇宙観の総決算ともいうべき『時間からの影』をはじめ、アーカムやアブドゥル・アルハザードがはじめて言及される初期の作品から、ロバート・ブロックにささげた最後の作品まで全八編を収める。
目 次
ダゴン Dagon(1923)
家のなかの絵 The Picture in the House(1924)
無名都市 The Nameless City(1938)
潜み棲む恐怖 The Lurking Fear(1923)
アウトサイダー The Outsider(1926)
戸口にあらわれたもの The Thing on the Doorstep(1937)
闇をさまようもの The Haunter of the Dark(1936)
時間からの影 The Shadow out of Time(1936)
資料:履歴書
作品解題 大瀧啓裕